【神武東征】きっかけは紀元前43年のオルモック山の大噴火!

火山の噴火と異常気象と文明崩壊との不都合な連鎖

古代エジプト文明を崩壊させたオルモック山の大噴火

2024年の年末に「古代文明ミステリー たけしの新・世界七不思議大百科」という特番が放送されました。

そのなかで大変重要な学説が紹介されたのですが、ご覧になりましたか?

たしかアメリカ人科学者が登場して、この説を解説していたのですが、名前までは聞き逃しました。

https://www.tv-tokyo.co.jp/information/202412/4844.html

 

ひとことで要約すると

◆クレオパトラの君臨した古代エジプト王国(プトレマイオス朝)は、ローマ帝国に攻められて滅んだ。

◆その背景にあったのは、火山の噴火による気候の大変動であり、ナイル川が氾濫しなくなって、農作物が壊滅的な被害を受け、国力が急速に減退した。

◆その火山とは、ベーリング海にあるオルモック山で、紀元前43年に壊滅的な大噴火を起こした。

 

なぜここまでピンポイントで“文明を崩壊させた犯人”が特定できたのかというと、それは南極大陸から切り出された「氷の柱」。

そこには毎年毎年の気候変動の情報が、正確に記録されていたのです。

それはまるで、リアル・アカシック・レコード!

 

それにしても、アラスカ半島の先端部にある火山の噴火が、地球のほぼ裏側にある古代エジプトの気候を変動させて、文明崩壊にまで導くとは!

おそるべし火山の影響力!?

 


古代日本にまで噴火の影響は及んでいた

紀元前43年に起こったオルモック山の大噴火。

弥生時代末期を迎えていた日本には、何の影響も無かったのでしょうか?

滅んだのは古代エジプトだけで、日本には何の被害も発生しなかった?

・・・・いやいやいや、そんなハズはありません。

 

私の研究する『ウエツフミ』には、このときの様子が克明に記録されています。

 

例えば、こんな記述が・・・・

 

◆第71代・ウガヤフキアエズの治世68年夏、7月10日に日本中を揺るがす大地震が発生。山が崩れて、島が沈み、地面が割れてマグマが噴き出した。

◆8月の初めには大風が砂を吹き飛ばして、稲の穂が白く枯れた。

◆翌年の春には、麦の穂に害虫が取りついて真っ黒い雲のようになった。

◆このとき、皇族たちは大混乱になり、神にフトマニのご神託を立てると「すぐに国民に対して食料支援を行うように」というお告げが下された。

【原文】http://amabe.oita.jp/uetufumidata/uetudata.php?tno=36&sno=15

 

このときの大地震こそが、紀元前43年のオルモック山の大噴火だったのではないのでしょうか?

 

ちなみに、多少時期はずれますが、『竹内文書』のなかにも、「第69代ウガヤフキアエズの治世に大地震が発生して、ムー大陸とレムリア大陸が沈んだ」という記述があります。

【私の過去記事】https://ugaya.jimdofree.com/2019/04/19/%E7%AB%B9%E5%86%85%E6%96%87%E6%9B%B8%E3%81%8C%E4%BC%9D%E3%81%88%E3%82%8B%E3%83%A0%E3%83%BC%E5%A4%A7%E9%99%B8-%E3%83%AC%E3%83%A0%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%A4%A7%E9%99%B8%E3%81%AE%E6%B2%88%E6%B2%A1/

 


さらに悪夢は続く

この紀元前43年のオルモック山の大噴火は、ほんの序章にすぎませんでした。

そう、それは「終わりの始まり」だったのです。

 

このあと、食糧支援のため全国を行幸していた皇軍(正確には日向族高千穂軍と呼ぶべきでしょうか?)は、不幸にも当時奈良盆地を支配していたナガスネ彦(縄文人元祖出雲族と呼ぶべきか?)と全面戦争となってしまいます。

 

その理由はいろいろと書かれていますが、要するに「食糧の奪い合い」となったことは明白で、これは「人類史上唯一で最大の紛争原因である」と断言しても良いと思います。

 

その結果、兄弟たちのなかでただ一人生き残った、四男のヒダカサヌが大分に凱旋帰国して、ここで第73代ウガヤフキアエズに即位します。

⇒次男または三男のハツクニシラスが、そのまま奈良を占領統治したとする古事記・日本書紀とは食い違っており、両者が別人であることが分かりますが、その真相はのちほど。

 

第73代ヒダカサヌの即位により、やっと平和が訪れたかのように思われた日本列島ですが、事実はその通りにはなりませんでした。

 

噴火のあとに地球を襲ったのは、「小氷河期」だったのです。

そうですよねえ、大気中に放出された大量の火山灰や水蒸気が成層圏にまで到達して滞在し続け、まさに「逆・温室効果バリヤー」となり、太陽光線が地表に到達するのを妨げて、地球は徐々に寒冷化していったのです。

 

現在の科学が正確に予想している「小氷河期」の到来は、紀元後50年前後。

つまり、オルモック山の大噴火から約100年かけて、地球は徐々に寒冷化していったのです。

 


小氷河期の日本と日向王朝の崩壊

再び、ウエツフミの記述に戻ります。

 

◆ナガスネ彦との戦いに勝利したヒダカサヌは、大分に凱旋帰国し、ここで第73代ウガヤフキアエズの命に即位して、すでに3年が経過していた。

⇒実は、長男イツセ、次男イナヒ、三男ミケノイルノの全てが戦死したので、四男のヒダカサヌが即位することは期待されていなかった。だからヒダカサヌの最初の妻は熊襲の娘・アイラツ姫であり、おそらく政略結婚である。

◆ヒダカサヌは全国遊説の旅に出ようとしたが、正月1月から春雨が降り続き、川の水が増水して神輿も出せなかった。

◆そこで7柱の家臣たちが神楽を奉納して、神のご神託を仰いだところ、「ただちに奈良に遷都せよ!」とのお告げが下りた。だから皇族たちは翌日には出発して、5日後には奈良に到着した。

 

これが「神武東征」の真相だったのです。

つまり、古代エジプトだけではなく、日本全国を襲った異常気象と寒冷化。

そのきっかけとなったのが、たったひとつの火山の大噴火!

そして、地球の東の果てと西の果てにあった2つの文明が、ほぼ同時に崩壊。

 

だから、この時期、西の国々では救世主の登場が待ち望まれて「メシア・イエス・キリトス」の誕生へとつながってゆくのです。

西洋ではこれを紀元元年としたことはご存知のとおり。

 

ところが西の国・日本では、救世主は顕れませんでした。

それどころか、長いこと大王が決まらない時期、つまり「倭国大乱の2世紀」へと突入してゆくのです。

 

いま私が再びこの時期をテーマとして取り上げたのは、現在2025年が、この時期に重なって見えているからです。

 

歴史は繰り返す。されど人類は学ばず。