「ウエツフミ」にはトンデモないことが書かれていて、いつも驚かされるのですが、今回は、水車の原理を応用したフリーエネルギーのお話しです。
そこには、2000年後の現代を見通したような、超先端テクノロジーが盛り込まれていたのです。
水車で駆動する永久運動エンジン
神武天皇が即位するとすぐに、ニギハヤヒら10神が、摂津国の磐舟山に降臨します。
そして、神武天皇の功績を称賛したあと、「大型船を建造して外国との貿易を盛んにすること」を提案します。
このとき、ニギハヤヒが伝授した「百手船(ももてふね)」とは?
◆大船の真ん中に穴をあけて、「八重輪車(やえわくるま=水車)」を設置する
◆ヘサキの高さに、ワニの口の形をした取水口を立て
◆その取水口から樋(配管)を渡して
◆水招き人を四人置いて
◆八重輪車を「三つ手の車(プロペラ?)」につないで
◆船の前後に「櫂(かい=動力伝達シャフトのようなものか?)」を設置して
◆片帆を張って、150人を乗せて
◆櫂のシャフトにこの三つ手の車を仕掛けて
◆櫂が一気に回れば一日百里走行することも可能
◆雨や風にも関係なく走行できる
【原文】
http://www.coara.or.jp/~fukura/uetufumidata/uetudata.php?tno=41&sno=17
と、説明されています。
豊国文字で書かれているため、そのメカニズムがよく分からないのですが、想像するに冒頭のイラストのような感じでしょうか?
その「ワニの口のような取水口」とは、発掘された「舟形埴輪」ともみごとに一致します。
⇒原文では「ムサメクチ」となっているが、「ム」は「陸奥」のムであり、「ムサメ」とは「陸ザメ」、つまりワニのことと解される。
すなはち、この舟形埴輪は、ニギハヤヒの設計した「百手船」を、模型にしたものということになります。
このとき、ニギハヤヒら一行は、あと2つの先端技術を伝承しています。
それは、
◆地下水のある場所を、試験紙を使って発見する技術
◆井戸の上でたき火をして、地下から水を汲み上げる技術
つまり、ニギハヤヒらは、神武天皇の治世を万全にするため、生活の役に立つ先端技術を伝授して、その政権を支援しに来た訳です。
しかも、「天の磐舟10台にそれぞれの神が乗って降臨した」と書かれていますので、伝承どおりUFOで飛来した可能性もあります。
当時、世界はギリシャ・ローマ文明の時代ですから、外国にさえこのような素晴らしい技術は存在しませんでした。
つまり、どこかの先進文明からやってきた、ということでしょうか?
ところが、別の問題が・・・・
ところが、この記述には、ある大問題が存在します。
それは、この功績を横取りしようとした者が存在するということです。
それが「物部氏」です。
「ウエツフミ」には、降臨した神は10人であると書かれており、そのメンバーは下記のとおりです。
天火之明玉饒速日の命・・・・ニギハヤヒ
天眞幸守宇賀之御魂の命・・・・ウカノミタマ
天之御衣守棚機の命・・・・タナバタ彦
天之御食守御根稲依の命・・・・イナヨリ彦
天之積羽足坐八重事代の命・・・・コトシロヌシ
天之宮知坐萬手置日の命・・・・ヨロヅタオキヒ
天之鍛冶種々坐金山の命・・・・カナヤマ彦
天之狩男守八津之山津見の命・・・・オオヤマツミ
天之海御底坐彦海津見の命・・・・オオワタツミ
天之剣術訓武功の命・・・・タケイサヲ
何が問題かというと、「先代旧事本紀」の記録と一致しないのです。
「先代旧事本紀」によると、
上記の10神以外にも、「天香語山命(あめのかごやまのみこと)以下32神」と、その他よく分からない豪族たちが続々と降臨したと書かれているのです。
詳しくは、こちら。
http://www.asahi-net.or.jp/~xx8f-ishr/sendaikuji_3.htm
そして、これらの神々が「物部氏」の祖先であるとして、「物部一族の業績を称賛する記述」が、つらつらと続くのです。
つまり、「先代旧事本紀」は、物部氏の子孫が書いた!と断定して、ほぼ間違いありません。
結 論
それでは、どちらの記述が正しいのでしょうか?
私の、答えは以前書いています。
すなはち「天香山命」とは、橿原宮の建設を通じて密かに神武天皇に近づいてきた、帰化人集団なのです。
これは、「ウエツフミ」と「古語拾遺」の記述を比較することにより、私が到達した結論です。
詳しくは、こちら。
そして、今回は「先代旧事本紀」という、もともと聖徳太子が企画しながらも、道半ばにして倒れた歴史解説書のなかに、(聖徳太子不在をよいことに)どさくさに紛れて大和の地に住み着いた帰化人集団=物部氏が、自分たちの祖先「天香山命」らをブっ込んで来たということになります。
しかも、ニギハヤヒの功績さえも、自分たちの祖先のものであると「横どり」しています。
これこそが、和歌山の地から、大和に向けて侵攻してきた「新羅人」たちの正体なのです。
そして、「先代旧事本紀」と「ウエツフミ」さらには「古語拾遺」を比較することにより、彼ら帰化人たちの「背乗り」のテクニックが、白日のもとに曝されたということにほかなりません!
(すみません、書いているうちに怒りがこみあげてきたので、最後は言葉使いが乱暴になってしまいました。謹んでお詫び申し上げます)
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